黒たまサンの積みゲータワー攻略日記

積んだままプレイされない、新旧ゲームソフトたちを楽しくレビューしていきます

ラストに流れる新曲『To My Dearest』に込められた想いとは? 10月新アニメ ゾンビランドサガ 第八話 レビューの巻

みなさん、アニメ大好きですか?

システムオールグリーン!

猫な、ヌイグルミゲーマー「黒たま」ですにゃん。

 

 

 

10月から放送されている新アニメ『ゾンビランドサガ』

今週もやっぱり続きが気になる〜というわけで夜な夜な観てしまいました。

 

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   ※TVアニメ『ゾンビランドサガ』公式サイト より引用

 

放送開始:201810月〜

放送局:TOKYO MX他

制作:ゾンビランドサガ製作委員会

 

 

どんなアニメなの?

 

ズバリ一言でいえば、コメディ風ゾンビアニメ。

ゾンビとして眠りから覚めた主人公『源さくら』は他のゾンビっ娘たちとご当地アイドルグループを結成して佐賀の町おこしをします。

 

 

今回は、第八話のレビュー

タイトルはGOGOネバーランドSAGA

 

※ちなみに前回、第七話のレビュー記事はこちら

 

www.kurotama3.work

 

 

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 第八話は、メンバーの一人『星川リリー』が主役です。

 

 

死んで以来七年ぶりに、『星川リリー』は『フランシュシュ』のメンバー『六号』として実の父親と再会します。父親も自分の子供そっくりの『六号』を前にして心がざわめきますが、まさかゾンビとなって未だに此の世に存在しているとは思いもしません。一方の『星川リリー』も、自分の正体を明かすことなく物語は進んでいきます。

 

 

 

『星川リリー』にまつわる死の真相、さらに今まで隠されていた衝撃的な事実、『海坊主』に似ている『星川リリー』の父親キャラなど、色々とツッコミを入れたい点はありますが・・

それはさておき、今回のテーマをたった一言で表すのならば、

 

『対象喪失』

 

でしょう。砕けて言うなら、『大切なヒトとの別れ』

遺された者は、失った大切なヒトを想い、悲しみにくれます。一方の死者はどのような想いを抱くかについて、生者の立場から知る術がありません。

しかし、『ゾンビランドサガ』第八話では、死者である『星川リリー』の視点に立って『対象喪失』についてアレコレと考える(思考実験)ことができます。

 

 

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 物語後半、リーダー『二階堂サキ』のセリフがワガハイはとても印象に残りました。

 

 

『アタシらの周りにも、悲しんだりしとる人がおるのかもしれんな』

 

 

これまでゾンビっ娘たちは、『ゾンビバレ』やフランシュシュの活動など、自分たちの事で精一杯でした。今、遺された人たちはどのように暮らしているのか?他人へ想いを寄せる事まで頭が回らなかったのです。

 

 

『星川リリー』も、自分の父親が悲しみにくれて孤独に生きる様子を目の当たりにして胸が痛みます。

 

『何も覚えていない方が良かったのかな?』

 

なんて事さえ口にするのです。

 

 

確かに、覚えていない方が気持ちは楽に違いありません。未だに覚醒していない『山田たえ』や自分の過去を思い出せない『源さくら』の様に・・・。しかし、それは自分にとっての問題です。遺された側は大切なヒトを失った過去を忘れることができないまま、ずっと生き続けていくのです。

 

 

 

独り悲しみに暮れる父親に、死者(ゾンビ)の自分は何ができるのか?

 

 

コレがゾンビの『星川リリー』に突きつけられた課題でした。

思い切って、自分の正体を明かす事もできるでしょう。しかしです、親子が涙の再会を果たしても、何か陳腐なハッピーエンドな感じが出てしまいます。下手をすれば、『命』そのものの重さすら軽視しまいかねません。

 

 

 

実際、『星川リリー』は父親に決して名乗りませんでした。

代わりに、アイドルグループ『フランシュシュ』として歌と踊りを披露する。その歌詞には『遠くへ離れていくけれど』と別れのフレーズが込められています。遺された父親に向け、別れの挨拶をしているのです。

 

 

 

ニンゲン誰しも、別れを経験します。

相手が大切なヒトであればある程に辛い感情に襲われることに・・・。

 

 

 

しかも、別れ方も様々です。

別れを受け止めるための十分な時間があるケースもあれば、一方で『星川リリー』の様に別れを言う機会すら与えられないケースもあります。突然であれば、その事実をすぐには受け止めることができないまま、大切な人を失った喪失感と悲しみに支配され続け、その後の人生を辛く過ごさなければならない恐れさえあります。

 

 

では、大切なヒトとの突然な別れに直面した場合、ヒトはどのように悲しみから立ち直っていくのでしょうか?

心理学者フロイトは『悲哀の仕事』と名付けた心理的プロセスを明示しました。プロセスを丁寧に通過しなければ、心身の病に襲われ心さえも狂ってしまう・・・実に繊細さが求められる心の仕事です。

 

『ゾンビランドサガ』第八話において、悲しみのどん底に留まり続ける『リリー』の父親の心を救う手段は・・・ゾンビとなり果てた『星川リリー』との再会を果たす事ではありません。改めてきちんとした親子二人の別れの機会を用意してあげる事でした。

 

 

※ちなみに『別れ』といっても、大切な子供への想いを忘れ去り、すっかり悲しまなくなることを目的としたモノとは思えません。あくまでも『星川リリー』の死をちゃんと受け止めさせる・・・けじめ的な意味合いが強いモノでしょう。

 

 

 

もちろん、死者の側から別れのメッセージを発信することは現実的には不可能です。『ゾンビランドサガ』はアニメ・・・これはフィクションなんだと承知しながらも、ラストに流れる新曲To My Dearestを聞く者は『リリー』の父親ならずとも心が震えてしまいます。

 

 

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 第八話のクライマックスは、決してプロデューサーの巽幸太郎が考案、誘導したシナリオではありませんでした。彼はただ支援をしただけ。『星川リリー』と仲間たちが自ら考え決断し行動した。

 

 

確か、ゾンビって成長が止まってしまうはずなのに・・・

にもかかわらず、ゾンビっ娘たちに確かな成長の跡が伺える様な気がしてなりませんでした。『ゾンビランドサガ』は単なるドタバタなコメディーアニメではなく、色々と考えさせられるテーマが込められた作品です。第九話も楽しみだにゃー。

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